完成後、気分も少し落ち着いてきたので書いていない制作工程を書きます。
魂柱制作と、バスパー成型まではUP済なので、続きから。
順序としては表板を接着後、ネックの入れ込みです。
表板を接着する前に日付とサインを入れておきます。
サインの上に書いてあるのは魂柱を立てる位置です。
立てる場所は、駒のE線の下。あたりです。
これから接着します。
裏板側板表板、接着剤にクランプです。
接着中。
クランプを外したところ。
接着できました!
次はネックのほぞを彫り込みます。
ここは制作をするにあたっての不安ポイントでした。
なぜかというと、平面でぴったりと接着していない場合、強度不足で弦を張った張力でネックが外れてしまう。もしくは表板がはずれてしまうなどの現象につながるからです。
作成を終えて、結果として破壊されてしまうようなことにはなりませんでしたから、とりあえずの強度は出ているということになります。・・・とりあえずは。
では入れ込みます。
入れては測ってを繰り返します。
角度は87°だと思っていたのですが、うまく合いません。
それと、弦が伸びていった際の駒の高さはおおよそ34mmを目指していましたが、40㎜ほどになってしまいました。
一般的なアーチよりも膨らみが高いことも原因の一つかもしれません。
表板から指板下部までの長さは6㎜です。
だいぶ長かったので削りました。
削っていった結果・・・。ボタン部の材までなくなってしまいました。
これにより、また強度的にハンデをもつことになりました。
角度、入れ込み具合などが決まったら本入れです。
これでネック入れは終わりです。
この状態で、いわゆるホワイトバイオリンの完成です。
次に駒を作ります。
市販品を買おうかと思っていましたが、結果として自作する羽目になったでしょう。
トチから柾目で幅5㎜くらいで切り出しました。
デザインします。
・・・なんかかっこ悪いけどとりあえず行きます。
とりあえず完成。でもこの写真は2代目です。
現在3枚目を作ってます。
表板との接触面を紙やすりで削ります。
次はサドルをつけるのですが、順番が前後してニスを塗りました。
で、サドルを作ります。
サドルの材質は指板と同じ黒檀です。
まずはホゾを掘ります。
幅は35㎜。若干緩めに掘ります。
きつすぎると表板が割れてしまうようです。
で、サドル材がこれ。
これを35㎜にして、成型後、接着します。
写真のエンドピンはまだ穴を仕上げていないので仮合わせです。
エンドピンホールをリーマで仕上げます。
若干上向きに勾配をつけるように意識し、抜け落ち防止とします。
エンドピン装着。
それではもうほぼ仕上げ、魂柱を立てます。
この魂柱立ての作業は、挫折しかけました。
もう本当に大変な作業です。
一演奏者では立てるのが無理な人もいるでしょう。
まず、3点ツールがいりますし、柱の角度調節もそう。
この写真のツールで魂柱を突き刺し、F字孔からいれて立てるのですが、入れたら中で垂直に立てて押し込みます。
まず立たない立たない。
こんなに難しいものだとは思いませんでした。
どの位置に・・・とかそんなことは考えていられません。
まずは記した位置に立てなければ。
とにかくすごく苦労しました。
もうあとは弦を張るだけなので、ペグを入れ込み弦を張ります。
が、まずは顎当てがのるか確認しなければなりません。
購入した顎当てがサドルに干渉しています。
これでは顎当てをうまく固定できず外れかねません。
では弦を張りましょう。
先週の日曜に、知り合いのヴァイオリンをやってる子に、調弦してもらって音を出しました。、
初弓入れしました。ヴァイオリンの鳴りに関しては素人ですが、音はなってくれました。
感動しました。
現在はお金を出せばたいていのことはできますが、このバイオリン制作は、職人の道を選ぶか、自分で調べてモチベーションを保たないと完成しません。
よくここまでたどり着けました。
2代目もいずれは作れたらいいなと思います。
1代目バイオリン制作日記はこれにて完結です。
おしまい。
次はハンマーダルシマーです。
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